オンライン秘書の仕事内容は、求められる条件によって様々です。この記事では、オンライン秘書の仕事内容と、あれば有利なスキルや資格を解説。
また、実際にオンライン秘書の経験があり、現在はオンライン秘書を雇っている経営者がどのような仕事をしていたのかインタビューをお届けします。
オンライン秘書の仕事内容は?経験者のインタビューとあれば有利なスキルや資格をレポート
最初に結論からお話しますと、オンライン秘書になるために必ず持っていなければならない資格はありません。
でも、持っていると有利な資格やスキルがあります。
ただし、それは「どんな仕事をするのか」で違ってきます。
例えば、企業の営業部のオンライン秘書と、ひとり社長さんのオンライン秘書では、求められる業務の内容が全く違います。
確かなことは、資格ではなく、求人で求められている業務の内容に、人材としてどれだけマッチングしているかが重要だということ。
ここでは、オンライン秘書に求められる業務内容別に、持っていると有利なスキルとスキルを簡単にまとめました。
一般事務や営業事務として、他の人の業務をサポートするお仕事をされていた方には、馴染みのあるものが多いでしょう。
業務内容 | スキル | 資格 |
スケジュール管理、調整 | 優先順位づけ | 秘書検定 |
資料作成、議事録作成、データ入力、文章作成 | タイピング、文章作成 | MOS資格、PC検定 |
経理補助(給与計算、経費精算) | 経理で働いた経験 | 簿記 |
電話応対、メール対応(社内) | コミュニケーション力 | 秘書検定 |
電話応対、メール対応(顧客) | コミュニケーション力 | |
ビデオ会議のセッティング | PCスキル | |
Web運用、更新 | HTML言語 | ウェブ解析士 |
SNS投稿、広告運用 | リサーチ力、広告運用の経験 | |
画像編集(バナー制作) | デザイン | Adobe認定プロフェッショナル |
動画編集 | 動画編集の経験 | Adobe認定プロフェッショナル |
WEBデザイン | デザイン、HTML言語 | Adobe認定プロフェッショナル |
翻訳 | 語学力 | 英検、TOEIC |
人事のサポート(スケジュールや広告出稿・管理) | 人事や総務で働いた経験 |
書類選考があるのであれば、どちらも履歴書や職務経歴として書きましょう。資格は、客観的にある程度の基準をクリアしていることを示すので、採用する側としては安心感があります。
でも、スキル=能力や経験とした場合、資格を持っているだけで実務経験がない人よりも、資格がなくても実務経験のある人が優先される場合もあります。
その基準は採用側にあるため、資格とスキルのどちらが重要なのかは、求められる業務に応えられるか、否かで決まると考えてよいでしょう。
社会人としての基本的な常識を、効率よく身につけられて、オフィスマナーに強くなれる検定で、3級、2級、準1級、1級がある。
就職にも有利なことから、3級は高校生、2級は大学生の受験も多く、昨年行われた第125回の試験では、学生が全体の8割弱を占めていた。
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どちらもパソコンをどの程度使えるかを証明するための検定で、PC検定は複数の団体が実施し、日商PC検定が有名。
MOSとは、マイクロソフト オフィス スペシャリストの略で、エクセル(Excel)やワード(Word)などのパソコンスキルを客観的に証明できるもの。ソフトウェアとバージョンを選んで受験をし、合格すると称号がもらえる。学生にも人気で、新人研修に導入する企業も。
日商PC検定は、文書作成、データ活用、資料作成といった実務での活用を重視している。
会社の入出金など、お金の流れを記録するのが簿記で、経理や経営系の仕事をする人が取得するケースが多い。試験は3つの団体が実施しているが、社会人には日商簿記がおすすめ。日商簿記では、簿記初級、原価計算初級、3級、2級、1級がある。
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マーケティングにおいて、ウェブ解析データなどを活用して、正しい判断をするための知識を証明する資格。ウェブ解析士、上級ウェブ解析士、ウェブ解析士マスターがある。比較的新しい資格のため、取得している人も5万人ほどと少なく、持っていると重宝される。
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Adobe社のクリエイティブ系ソフトウェアの基本操作ができることを証明する、初級レベルの認定資格。Photoshop(フォトショップ=画像編集ソフト)、Illustrator(イラストレーター=グラフィックデザインソフト)、Premiere Pro(プレミアプロ=動画編集ソフト)のバージョンごとに試験があり、合格すると認定証が発行される。
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どちらも英語の能力を証明する資格。
英検は日本国内の資格で、英語学習の指標に使われることが多く、小学生から受けられるよう5級、4級、3級、準2級、2級、準1級、1級がある。
TOEIC(トーイック)は、英語コミュニケーション能力を総合的に評価する、世界160カ国共通のテスト。合否はなく満点990点のうち何点取れたかで判断される。
RIDE株式会社・代表の野川ともみさんに、オンライン秘書時代のお話を伺いました。
6年前の野川さんは、2人のお子さんを育てる専業主婦。そこから内職を経て、オンライン秘書という働き方に出会い復職。現在は2社を経営し、複数名のオンライン秘書に仕事を依頼しています。
ずっとバリバリ働いていたのですが、2人目の出産をきっかけに専業主婦になりました。小さな子供達(当時6歳と2歳)と過ごす毎日は幸せでしたが、その一方でなんだか社会から取り残されたように、淋しく感じる気持ちもありました。
家で働く=内職しか思い浮かばなくて、シール貼りとかしてみたのですが、なんかちょっと違うな…と。
そんな時、たまたまテレビで「在宅ワークでオンライン秘書」という働き方を知って、すぐに調べてエントリーをしてみました。
オンライン秘書の仕事に使えそうなのはMOS検定ぐらいで、あとは普通運転免許証とスキューバーの免許でしたw
エントリーするときには「たいした資格なんてないから採用されるのかな」と不安でした。でも、担当してくれたエージェントさんが「オンライン秘書には、資格なんていりませんよ」と言ってくださり、とても安心したことを覚えています。
最初は、事業を拡大されて忙しくなってきた起業家さんのオンライン秘書でした。お願いされた仕事は事務作業が中心で、子育て中の私でも、スキマ時間を使ってできる内容でした。
顧客対応、情報発信、WEBサイト修正、ブログ更新、資料作成、経理など、1つひとつは難しくないけれど、色んな仕事を任せてもらいましたね。
前職で、ホームページ制作会社での営業兼WEBデザイナーとして働いた経験があったので、「会社員やっててよかった〜!」と思ったぐらいです。会社で何年か働いているうちに、オンライン秘書で役立つスキルが自然と身に付いていました。
子供たちは、6歳と2歳だったので、毎日朝と夜に時間をとって、5時間ぐらい働いていました。
時給制だったので、仕事をした分だけお給料がもらえました。月に7万円ぐらいだったけど、子供との時間もしっかりとれるし、とても嬉しかったです。
状況に合わせて、相談していました。採用のときから、私が“子育て中のお母さん”と理解してくれていたので、無理せずにすみました。
子供の眠っている時間にできる仕事をして、間に合わないものは他の方にお願いするなど、柔軟に対応してもらえました。
「子供が幼稚園にいっている3時間」、「スキマ時間に1日2時間だけ」というように、短い時間からでも、自分の都合で働きたい方におすすめです。
子供が小さいから。頼れる両親が近くにいないから。夫の帰りが遅いから…と、かつての私のように考えて、迷っている人にこそ、一歩を踏み出してほしいです。
ほんの少しでいいから行動を変えることで、人生は変わリますよ!
オンライン秘書の仕事内容や業務時間は、求人によって様々で、「特別な資格は必要ない」ということがわかりましたね。
働く時間も自分で決められるので、「子供が小さくて、短い時間しか働けない…」と、働くことをあきらめていた方にも、できるお仕事はあります。
興味を持った方は、オンライン秘書として求人サイトに登録してみたり、求人を探してみたりしてみてください。未経験から、スタートした方の話をもっと知りたいという方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
この記事を書いた人
鈴木恵理
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