仕事や趣味で英語を使ってきた、留学経験がある、家族の都合で海外に住んでいる…。
そんなあなたは、もう英語を使って副業する準備が半分以上できている状態です!
副業で取り組むのであれば、在宅でできる仕事が始めやすいですよね。
私も、会社員という本業のかたわら、在宅・副業でいろいろな英語の仕事をしていますが、なかでも翻訳は未経験者でも取り組みやすい条件がそろっていておすすめです。
この記事では、副業翻訳の仕事内容や案件の具体例のほか、副業も翻訳も未経験だった私が、どうやって仕事を受注しているかの体験談もお伝えします。
英語を使った副業なら在宅でできる翻訳がおすすめ!経験者が仕事内容や探し方を紹介
ひとくちに副業翻訳といっても、充てられる時間や受注する仕事によって内容はさまざまです。まずは、翻訳の仕事の全体像を見ていきましょう。
翻訳の分野は一般的に以下の3つに分けられます。
出版翻訳は、文字通り海外の書籍を日本で出版するために翻訳することです。『星の王子さま』、『ハリー・ポッター』シリーズ、『7つの習慣』など、絵本・小説・ビジネス書で日本でもベストセラーになった翻訳本も多くあります。
実務翻訳は、ビジネス全般に関する翻訳をする仕事です。契約書・マニュアル・パンフレット・論文のほか、Webサイト・アプリ・ゲームなどデジタルコンテンツも対象となります。
なかでも、「IT・テクニカル」、「メディカル」、「経済・金融」の3つはグローバル化で新しい情報がどんどん入ってくるため、翻訳の需要が常に多い分野です。
映像翻訳は、映像に日本語字幕や吹き替えを付けるための翻訳です。映画やドラマのほか、スポーツ中継などあらゆる種類の映像で需要があります。私が実際に体験して感じたことも記事にしているので、よかったら読んでみてください。
本業・副業に関わらず、雇用形態はフリーランスなど業務委託が一般的です。
時間に融通がきくため、通訳と兼任している方や、各分野の専門家が副業で取り組むことも多いです。
一方、翻訳も業務に含むのが、企業の役員秘書や海外事業部のアシスタント、翻訳会社の社員などです。こちらは直接雇用の募集がでることもありますが、数は限られています。
実務翻訳は媒体もさまざまで需要がもっとも多い分野ですが、一つの企業だけで安定したニーズがあるケースは少ないでしょう。私の経験上、プロジェクトの進捗に応じてスポット的に翻訳が必要になる事が多い印象です。
このような雇用形態の事情によって、フルタイムの翻訳者ではない私のような兼業ワーカーでも、クラウドソーシングで単発の仕事に応募でき、副業やフリーランスでも始めやすい分野だと感じます。
一般的に、翻訳の料金は「元の言語の分量×単価」で決まります。映像翻訳の場合は元の映像そのものの長さを基準に決められることがほとんどです。
そのため、収入は翻訳する分野や翻訳者の経験・案件数によって大きく変わります。また、翻訳会社などを通す方が、クラウドソーシングを通して請け負う場合よりも報酬が約2倍も違います。
ですから、翻訳会社から受注する方法がおすすめですよ。
<翻訳会社経由の場合の翻訳料金の一例 >
※翻訳会社の利益を差し引いた40~50%程度が翻訳者に支払われます。
文章の種類/分野 | 英日翻訳:英文→和訳(税別) | 日英翻訳:和文→英訳(税別) |
コンピューターマニュアル | 28円 | 20円 |
一般科学・工業技術 | 28円 | 21円 |
金融 | 30円 | 25円 |
経営管理・財務・契約書 | 30円 | 25円 |
医学・医療・薬学 | 35円 | 30円 |
特許明細書 | 26円 | 30円 |
<クラウドソーシングで募集されていた翻訳料金の一例 >
英日翻訳 | 元の言語の単語数×単語ごとの単価 3~7円/word |
日英翻訳 | 元の言語の文字数×文字ごとの単価 0.5~8円/文字 |
<映像翻訳の料金一例(英語→日本語、字幕)>
映像の種類 | 単価 | 1案件の収入目安 |
YouTube動画 | 400円/分~ | 2,000円~ |
e-learningなどビジネス系動画 | 800円/分~ | 5,000円~ |
CS・BS放送、WEB配信 | 5,000~16,000円/10分 | 5,000円~ |
映画 | 10,000~20,000円/10分 | 5~20万円 |
他にも在宅で英語を使った副業がある中で、なぜ翻訳がおすすめなのか?や稼ぐためのコツをお伝えします!
翻訳以外の英語副業は、こちらの記事でもご紹介しています。興味のある方は読んでみてください。
私はフルタイムの会社員なので、副業で翻訳に取り組むのは自宅にいる空き時間が基本です。在宅で翻訳を実際にやるなかで感じたメリットはこの3つ!
せっかく身につけた語学力も、使わないと忘れていってしまう感覚はありませんか?独学や英会話スクールに通うのも良いのですが、自分の翻訳スキルでお金をいただくという前提で勉強しましょう。そうすると、より真剣に勉強しようという気になって、スキルが上がっていきますよ。
会社に行かないとできないという仕事でもないため、年齢・性別・住んでいる地域など関係なく働けるのも魅力。パソコンさえあれば、海外旅行をしながら働くなんてこともできてしまいます。
グローバル化で翻訳ニーズは増え続けています。そのため、ブランクがあっても、キャッチアップする勉強さえしていけばずっと続けられる仕事です。
逆に、デメリットだと感じるのは下記です。
これまで翻訳者として勤めたことがない、またはいきなりフリーランスとして取り組む場合、実績やリピーターが付くまで収入が安定しないことは覚悟しておきましょう。
この後の章で紹介するクラウドソーシングを使えば、未経験者でも受注できる副業翻訳案件は見つかります。ただし、機械翻訳と併用されるようになったり、翻訳エージェントなどを通さず個人が直接案件を受注したりするようになり、翻訳単価は低価格化しています。
翻訳者としての実績が少ないうちはライバルも多く、かけた時間の割には稼ぎが少なかった…!ということが多くなるかもしれません。
とはいえ、副業翻訳の仕事は語学力以外のスキルや資格は不要!
それよりも、専門分野やマニアックな知識がある方が強みとしてアピールできます。どういったレベル感や規模の仕事をしてきたかなど、見せられる実績があると安心して任せてもらえます。
また、あなたがこれまで経験してきた仕事や、自分の専門分野・得意分野があれば、プロフィールに具体的に記載しましょう。
翻訳未経験で、そういったアピールポイントもないという方は、TOEICや英検など有名どころの英語関係の資格は書いておくのがいいと思います。
そうすることで、案件が受注しやすくなります!
最初に紹介したように、翻訳者の収入は単価×量で決まります。在宅のすきま時間で効率良く稼ぐためには、文字・ワード単価を上げるか稼働量を増やすことを目指しましょう!
正直なところ、未経験可のクラウドソーシングで受注できる案件は単価が低いです。そのため、ライバルが少なく高報酬のジャンル・業界を狙うのがおすすめ。自分が知識がある分野で高単価な案件がないか探してみてくださいね。
私は通訳案内士であることをアピールしつつ、観光・旅行・日本文化に関わる案件に積極的に応募するようにしています。楽しく翻訳しながら報酬をいただけ、通訳の仕事につながることもあるので、一石三鳥です。
初心者が稼動量を増やすには、まず受注率を上げるところから始めましょう。まずチェックしたいのは、急募案件や納品締切が短い案件です。
大変な仕事ではありますが、その分応募する人は少ないので受注しやすく実績作りにはピッタリです。
また、英語だけでなく多言語に翻訳する前提の案件も狙い目です。英語のほかに中国語や韓国語ができると仕事につながりやすいかもしれません。
では、具体的にどんな翻訳案件があるのでしょうか?
必要になる英語力のイメージがつきやすいように、TOEICや英検のレベル別にクラウドワークスで実際に募集のあった案件の例をご紹介します。
※レベル感は完全に私の独断と偏見です。案件タイトルは一部加工しています。
まったく翻訳や英語に関わったことがなくても、英語を見ることに抵抗が無ければこういった調べものや事務作業的な翻訳案件はたくさんあります。単価は1件30円くらいで数をこなしてお小遣い稼ぎができるようなイメージです。
翻訳者として最低でもこれくらいの英語力は持っておきたいと言われているレベルです。ビジネスで使う説明書や動画、提案資料の翻訳など短い時間でも取り組みやすく、リピートも期待できる実務翻訳の案件が多く掲載されています。
上記のような案件で慣れてきたら、翻訳ボリュームが多かったり専門的な内容の高単価案件にトライしてみると良いでしょう。翻訳する得意分野を決めると受注がしやすくなり実績を積むスピードが上がります。
また、このあとでご紹介するような翻訳会社のトライアルを受けて、登録翻訳者になるのも案件獲得への近道です。
英語の他にも、本業で培ったスキルがあり、顔出し・声出しOKな方なら次のような案件もあります。
こういった仕事は、応募条件に制約がかかる分、急に提案(=ライバル)が少なくなる傾向があります。自分ができそうな案件を見つけたら、ぜひ経験をアピールしつつ応募してみましょう。
そのほか、翻訳以外の英語を使った仕事は在宅だけでもさまざまあります。詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
翻訳の仕事を見つけるにはいくつか方法があります。
ここからは、それぞれの仕事受注までの流れを説明します。
副業で始めるなら、まずは一番ハードルが低いクラウドソーシングサイトでどんな案件があるか見てみましょう。必ずおさえておきたい人気サイトはこちら!
さきほどレベル別に紹介した案件は未経験でも応募できるものも多く、翻訳用の特別なソフトが不要なものばかりです。
クライアントとの直接契約のため、文字・ワード単価が極端に低かったり、競争が激しかったりすることはデメリットですが、初期の実績作りにピッタリ。実績と評価を積み重ね高単価の案件に乗り換えていけるのがクラウドソーシングサービスのメリットです。
また、継続案件がありそうなクライアントとつながりを作る場、と割り切って利用するのが良いと思います。
翻訳の仕事の経験者で、週3日や1日4時間などまとまった時間を副業に割きたいと考えているなら、求人サイトの利用がおすすめです。
「アルバイト・パート」「業務委託」のカテゴリには「シフト自由」「週2・3日からOK」の英語を使った在宅ワークも数多く掲載されています。
例えば、上記の求人サイトなどを利用して、英語を使った在宅ワークを探してみるのもいいですね。
本格的に翻訳に取り組むのであれば、スクールに通うか通信講座で勉強し、翻訳の基本的なルールや専門ソフトの使い方を覚える必要があります。
勉強を通じて同じ目標を持つ仲間ができますし、「フェロー・アカデミー」や「インタースクール」ではスクールだけでなく翻訳会社をグループに持っているので、在学中でも勉強と並行してトライアルを受けたり仕事を紹介してもらえたりします。
同時に、翻訳会社のホームページや翻訳求人サイトで案件を探してみましょう。案件への応募から実際に仕事を始めるまでは数週間〜数か月かかることが多いです。
まず、履歴書や職務経歴書とともに自分の情報をサイト上で登録し、書類審査が通れば、トライアルと呼ばれる翻訳スキルのテストを受けます。合格すれば晴れて案件を受注できます。
経験者であっても常に一社だけで仕事があるとは限らないため、下記のような翻訳会社数社と契約を結ぶのが一般的です。
いかがでしたか?翻訳は未経験からでも取り組みやすい案件がたくさんあり、自分の得意なことをいかせる仕事だと感じてもらえていたら嬉しいです。
数ある英語を使った仕事の中でも、翻訳は二つの言語と文化をいちばんじっくり行き来して比べることができる仕事。自分が当たり前と思っている日本人的思考や日本語に対する新たな発見があっておもしろいですよ!ぜひ気軽に挑戦してみてくださいね。
この記事を書いた人
平井 カヨコ
みんなのチーアップ体験談をご紹介!