この記事では、「不労所得とは?」と、不労所得を得る副業として人気のある、株式投資、投資信託、不動産投資、駐車場・コインパーキング経営、自動販売機設置、アフィリエイトについて解説。
始め方やメリット、デメリット、どんな人に向いているかなど、確定申告まで、自らの体験も交えながら詳しくお伝えします。
そもそも「不労所得」とは、どんな所得(収入)を指すのでしょうか?
読んで字の如く、「労働によらない所得」のことで、具体的には金融投資(株式、投資信託など)、不動産投資、アフィリエイトといった、労働時間=対価ではない所得を指します。
ちなみに反対語は「勤労所得」で、会社員、アルバイトやパートなど、月給や時給による所得だというと、理解しやすいですね。
次は、不労所得を得られるメリットについて考えてみましょう。月の収入が不労所得によって、1万円、5万円、10万円など、増えたときのことを想像してみてください。
すると、「お金のために」と、ガマンしていたことをやめることができませんか?
不労所得を得ることの主なメリットは、お金と時間の自由が増えることです。その結果として、
「お金がかかるから…」とあきらめていた趣味や旅行、資格取得にお金や時間を使うことができます。
家族で外食を楽しんだり、お子さんの習い事も増やせたりしますね。
「転職したいけど、今の仕事は給料がいいんだよね…」なんて考えも、お金の問題がクリアになれば、自分の希望する業界・職種にチャレンジができます。
正社員なら8時間✕5日、週40時間も会社のために使うことになります。
少しでも楽しめる仕事に就きたいですね!
一方、不労所得を得ることにはデメリットもあることを忘れてはいけません。不労所得のメリットである「お金の時間の自由」を増やすはずが、逆効果となる場合もあるからです。
例えば「儲かる」と思ってはじめた投資が、世界経済の悪化で急落する。
コツコツと時間をかけて記事を書いたアフィリエイトが、月に数千円しか入って来ない、など思ったような所得が得られないケースです。
場合によっては、損をしてしまうリスクもあります。
会社によっては副業を禁じたり、届出制にしていたりして、違反すると罰則がある場合も。
自社に副業に関する規定があるのかどうか、就業規則などでチェックしておきましょう。
ここからは、副業としても人気の不労所得を作る具体的な方法をお伝えしていきます。
余裕資金はあるけど、あまり時間のない人におすすめなのは、口座を開設して手軽にはじめられる「株式投資」や「投資信託」です。より多くの資金が用意できるのであれば、「不動産投資」や「駐車場・コインパーキングの経営」も。
その他、自分でコツコツ取り組めて、努力次第で収入を増やせることから、「アフィリエイト」や「自動販売機設置」も人気です。
ひとつひとつ見ていきましょう。
会社員でも取り組みやすいため、既に株式投資をしている方も、多いかもしれません。
証券会社に口座を開設し、資金を振り込めば手軽に始められますし、10万円以下でも購入が可能です。
特定の会社の株式を購入する方法(個別株)のほか、日経平均などの経済指標を商品にしたものを購入する方法があります。市場での評価が上がれば株価も上昇し、それを売却することで不労所得が得られます。
キャピタルゲインとは価格が上昇しそうな株を狙って購入し、上昇したところで売却して、差額分の利益を得ることです。また、デイトレードは購入から売却を1日で完結させること。ニュース等で情報を得たり、常に株価をチェックしたりする必要があるため、会社員にはやや不向きです。
株を中長期で保有して、企業からの配当金を得ることです。日本企業は、年1回か2回、米国企業は年4回など、企業によって回数や配当利率にバラつきがあります。また、業績が悪化すると配当が無くなる場合も。
必要なスキル・知識 | ・証券口座を開設する(オンラインでOK)・ニュースや企業サイトで情報をチェックする |
メリット | ・安定した企業に投資をすれば、株価の上昇や高配当が見込める ・株主優待がもらえる企業もある・経済や政治の知識が得られる |
デメリット | ・株価が下落すると、損失が出る |
おすすめの人 | ・不労所得初心者〜上級者 ・余裕資金が10万円以上ある人 |
株式投資が主に個別の企業に投資するのに対して、投資信託は「アメリカ市場」、「新興国」など、広い範囲に対して、投資をすることができます。投資のプロである信託銀行の担当者が、成長が見込める市場の複数の企業や、国の債権などを組み合わせて投資し、運用してくれるのです。
現在、銀行預金の利率が0.1%ほどなので、仮に5%の利回りだとしても、投資する価値は充分にあります。NISA枠を使うと、年間120万円までの投資の利益が5年間非課税となるのも魅力です。
【NISA枠で投資額120万円を利回り5%で5年間運用した場合】
初年度 | 120万円 | 120万円に対する増加分 |
2年目 | 126万円 | +5% |
3年目 | 132万3,000円 | +10.25% |
4年目 | 138万9,150円 | +15.76% |
5年目 | 145万8,607円 | +21.55% |
NISA枠であれば、増えた25万8,607円がそのまま所得となりますが、通常の場合は20.315%(約5万787円)の税金を支払う必要があります。また、毎日100円といったように少額からでも積立投資ができることから、主婦にも人気があります。
必要なスキル・知識 | ・証券口座を開設する(オンラインでOK。NISAの場合はNISA口座も開設)・ニュースや企業サイトで情報をチェックする |
メリット | ・少額からでも投資ができる・積立投資で分散投資ができる・安定成長の銘柄に投資をすれば、銘柄の上昇が見込める・経済や政治の知識が得られる |
デメリット | ・元本割れで、減るリスクもある・信託報酬という手数料がかかるものもある |
おすすめの人 | ・不労所得初心者〜上級者・余裕資金が少額の人 |
不動産投資を大まかに説明すると、不動産を購入し、いわゆる「大家さん」になって、家賃収入を不労所得として得ることです。
また、不動産の価値が上がれば、売却益も狙えます。
ただし、不動産を所有することが大前提なので、始める場合には、まとまった頭金を準備し、不足分は銀行等からの借り入れをするのが一般的。
借り入れの条件をクリアするための、信用力が重要視されます。
その他、転勤中の物件を人に貸すことにした、親の相続で不動産を引き継いだ、などの理由で大家さんデビューするケースも。大家さんの仕事は、手数料を払って代行業者に頼むこともできるので、フルタイムで働いていても取り組んでいる方は多いのです。
必要なスキル・知識 | ・多少の不動産知識と信用力 ・不動産屋さんと仲良くなるコミュニケーション力 |
メリット | ・家賃収入が入ってくる ・減価償却などで、節税効果も ・団体信用生命保険に入れば、生命保険の代わりになる ・最終的には資産になる |
デメリット | ・借り手がいなければ、収入にならない ・補修などメンテナンスの費用がかかる |
おすすめの人 | ・不労所得上級者向け ・相続などで不動産を所有している人 ・余裕資金が多めの人(数百万円〜) |
不動産投資と似た考え方で、駐車場として決まった方と契約するか、コインパーキングとして時間貸しをして、不労所得を得ます。
建物が必要ないので、不動産投資と比べると、初期費用やメンテナンスコストは安くなります。
ただし、この投資が向いているのは、駐車場ニーズがありそうな場所に土地を持っている場合だけ。
理由は家を建てるには狭かったり、形がいびつだったりする土地でも、駐車場としてならば、車1台分の広さから有効活用できるからです。
また、駐車場のニーズは、近くに駐車場完備の商業施設がオープンするといった、周辺の変化を大きく受けること、税制の優遇もないことからも、土地購入から始めることはおすすめしません。
必要なスキル・知識 | ・多少の不動産知識と信用力 ・不動産屋さんと仲良くなるコミュニケーション力 |
メリット | ・空いている土地を有効活用できる ・始めるのも止めるのも比較的、簡単 |
デメリット | ・借り手がいなければ、収入にならない ・収益性が低い(車1台・数千円〜/月額) |
おすすめの人 | ・不労所得初心者〜中級者 ・空いている土地を持っている人 |
所有したり、借りたりしている土地に飲料などの自動販売機を設置して、不労所得を得ます。
両替機の代わりに、コインパーキングに自動販売機を設置するパターンもよく見かけますね。
自動販売機設置は大きく分けて、2つの方法があります。
メーカーに管理の手数料を支払って、設置から運営、空き缶の回収まで、全てを任せる方法と、自動販売機の本体選定と調達(購入またはリース)、商品の仕入れと補充、代金の回収や清掃など、全てを自分で行う方法です。
会社員で忙しかったり、設置場所が離れていたりするときは、前者の方法が一般的。
自分で経営する店舗の前や、自宅の近くに設置するときには、利益率の高い後者がおすすめです。
必要なスキル・知識 | ・自販機を設置するためのコミュニケーション力 ・売れる商品を選定するセンス |
メリット | ・設置スペースと電源があれば始められる ・全てお任せなら、手間もかけずに収入が入る |
デメリット | ・売れなくても管理料や電気代がかかる ・本体の購入費は数十万円で初期費用がかかる ・ジュース1本売れても収益は20〜50円程度 |
おすすめの人 | ・不労所得初心者〜中級者 ・自動販売機を設置するスペースのある人 ・アパートや駐車場を所有している人 |
アフィリエイトとは、あなたがネット上でおすすめした商品を、誰かが購入してくれたとき、その購入代金の一部が不労所得として得られるというものです。
アメブロなどの無料ブログで、Amazonや楽天などの商品を紹介する簡単なアフィリエイトは、報酬は0〜10%(=1,000円の物が売れたら100円)程度と、さほど高くありません。
自分でサーバーを契約し、Webページを開設。
検索流入を見込める記事を作成して、高額商品で高額報酬を狙うアフィリエイトは、それなりに費用と時間がかかります。
必要なスキル・知識 | ・商品を魅力的に語る文章力 ・ブログ投稿などのITスキル |
メリット | ・無料ブログで誰でも簡単に始められる |
デメリット | ・誰も買わなければ、収入にならない ・費用対効果が悪い場合がある |
おすすめの人 | ・不労所得中級者〜上級者 ・文章を書くのが大好きな人 ・ブログやSNSのフォロワーが多い人 |
不労所得が具体的にイメージできたところで、注意点についても知っておきましょう。
まずは20万円を目安に確定申告や納税が発生することと、本業である会社への申請が必要なこと。納税は国民の義務なので、しないと脱税になります。
また、選ぶ副業によっては、不労所得を得るまでに時間がかかる・コストパフォーマンスに見合わない、確実に収入につながるとも言い切れません。中には、うまい話にのせられて、詐欺にあってしまったという話もあります。
株式投資、投資信託以外の副業は、副業収入から経費を引いた利益が20万円を超えた時点で、確定申告が必要になってきます。また、マイナスの場合にも開業届を出して、確定申告をすることで来年度の利益からマイナス分を引けるという特典もあります。
詳しくは下記の記事も参考にしてみてくださいね。
昨今のトレンドとして、企業は副業を解禁する傾向にありますが、まだまだ「禁止」、「許可制」、「届出制」という会社も多いのが現状です。
社内HPなどで、自社の「就業規定」に目を通すなどして、自社のスタンスを確認して、きちんと対応するようにしましょう。
副業が禁止の会社でも、株式投資などは金融資産として副業とはみなされませんし、不動産にも寛容です。
企業が気にしているのは、本業の競合となったり、本業に何らかの支障を与えたりする副業です。
判断のつかないときには、人事や総務に相談してみるのもいいかもしれません。
不動産投資など、初期費用が高額な副業は、資金にゆとりがあるかどうかを見極めましょう。
現金が手元から無くなる上に、足りない資金を借り入れすることにもなるので、事前のシミュレーションが大事。
例えば、投資用の不動産を購入するときには、新築や入居者のいない空き物件ではなく、中古で既に入居者が入っている物件を検討するのが、無難です。
どんな商売でも、買ってくれる人(お客様)がいなければ、収入にはなりません。
副業を検討するときは、自分の取り組みやすさだけではなく、
といった観点でも考えましょう。
「確実に儲かる株の銘柄をご案内」、「スマホ1台で、月に5万円の副収入」、「初心者でも安心の、確実に稼げる副業」、といったネット広告を見たり、メールが届いたりしたという経験はないでしょうか?こういったものは、ほぼ詐欺と考えていいでしょう。
といった被害が、日常的に起きています。
楽に稼げる方法なんてありません!詐欺師の甘い言葉や怪しい広告に騙されないようにしてください。
ここまで読んで、不労所得を得ることはイメージできたでしょうか?実は私も、会社員のときには忙しくて、副業や不労所得について考えるヒマがありませんでした。
現在は、夫と共に勉強して株式投資や不動産投資をしています。
不労所得は、サラリーマンやOLだけでなく、収入の不安定なフリーランスや、家事や子育てに忙しい専業主婦にも時間とお金のゆとりを与えてくれます。興味を持った方は、ぜひ第一歩を踏み出してみてくださいね。
この記事を書いた人
鈴木恵理
みんなのチーアップ体験談をご紹介!