看護師の在宅ワークが注目されているのをご存じですか?
実は、看護師資格を活かして自宅でできる仕事はたくさんあるんです!
「家事や育児のスキマ時間を利用したい」
「今の職場環境が辛い」
「新しい仕事にチャレンジしたい」
そのような悩みがある方に、在宅ワークのメリットや種類について、詳しく解説していきます。
在宅ワークを活用して、さまざまな可能性を広げていきましょう。
看護師向け在宅ワーク|メリットと副業の種類を徹底解説
看護師の現状を踏まえて、在宅ワークを選ぶ理由をみていきましょう。
看護師の職場環境を改善する手段として、在宅ワークは一手です。
看護師は、残業や夜勤が多い、給与が低い、といった労働環境の厳しさを感じる方も多いようです。
働き方や労働条件に不満を抱く人は、在宅ワークという選択肢もあります。
CareerTheoryの調査によると、看護師が辛い・辞めたいと思う理由の48%は「人間関係」や「労働環境」によるものだそうです。
引用元:CareerTheory(看護師100人に聞いた「辛い・辞めたい!」と思う悩みランキング)
人間関係に関する問題点として、
「上司や同僚からのパワハラやいじめを受けている」
「人間関係が悪い」などの悩みが挙げられています。
労働環境に関する問題点としては、
「残業や夜勤が多い」
「労働環境が合わなかった」
などの悩みが挙げられています。
労働環境の悪さがストレスになり、人間関係も悪化させるというスパイラルになっている職場も多いようです。
そんな看護師にとって、在宅ワークへの関心が高まっています。
在宅ワークは、自宅で仕事ができるため、通勤時間や人間関係の負担を減らすことができます。
現場では、人手不足や過重労働といった問題が深刻化しています。
そのため、看護師自身が働き方を見直し、在宅ワークを選ぶケースが増えています。
看護師の資格を活かした在宅ワークには、治験関連企業やコールセンター、相談業務、医療系IT・ベンチャー企業など、様々な種類があります。
自身の専門知識や経験を活かすことができ、キャリアアップにも繋がります。
また、自宅でこれまでの知識を活かして、薬膳・漢方を教えたり、健康関連のコンサルティングをしてる方も多いです。
Femtech(フェムテック)に関する悩みを解決するという需要は、オンラインの方が話しやすかったりするので、知識を持ってカウンセラーになっている方々も多いです。
Femtech(フェムテック)とは?
Femtech(フェムテック)とは、Female(女性)とTechnology(テクノロジー)をかけあわせた造語で、
「生理・月経」「妊活・妊よう性」「妊娠期・産後」「プレ更年期・更年期」など女性特有の健康課題をテクノロジーの力で解決するための製品・サービスを指し、2025年には世界で5兆円規模の市場になると言われています。
引用:https://www.femtech-week.jp/hub/ja-jp/about/about_fem.html
感染リスクの低減や交通費の節約、自宅での仕事の自由度など、在宅ワークのメリットがより一層意識されるようになりました。
引用元:内閣府「第5回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」
子どもたちが自宅待機になることも多く、育児と仕事の間で悩んだ方も多いのでは?
これらの要素から、看護師が在宅ワークを選ぶ背景は多岐にわたることが分かります。
看護師のニーズに合わせた在宅ワークの提供が求められており、今後ますます需要が増えることが予想されます。
看護師が在宅ワークをするメリットは、主に次の2つがあげられるでしょう。
詳しく解説します。
看護師が在宅ワークをするメリットの一つは、フレキシブルさ。
柔軟性を持って自分のペースで働く時間を決められるのも、魅力ですね。
子育て中の方や介護をしている方は、ある程度自由な時間管理によって、仕事との両立がしやすくなるでしょう。
さらに在宅ワークでは、通勤時間もなく、体力の消耗が少なくて済みます。
自分のペースを確保できるので、それだけで心身の負担は軽減されるでしょう。
以上のように、在宅ワークは看護師にとって時間管理や体力の節約につながるメリットがあります。
在宅ワークを選ぶことで、より充実した働き方を実現できるでしょう。
看護師が在宅ワークをするもう一つのメリットは、自身のスキルや知識を活用したキャリアアップができること。
病院などの医療機関で身につけたスキルや経験は、在宅ワークでも活かせます。
例えば、在宅で医療系ライターとして働く場合は、これまでの経験や知識を活かした記事を書けるでしょう。
また、在宅で医療事務の場合は、看護師のスキルや知識を組み合わせて、医療機関の事務業務をサポートできます。
このように、在宅ワークを通じて、看護師は自身のスキルや知識を磨きながらキャリアアップを図れます。
在宅ワークは、看護師のキャリア形成において新たな可能性を広げるものと言えるでしょう。
ここからは、看護師の資格を活かした在宅ワークを3つ紹介します。
詳しく解説します。
看護師の中には、治験関連企業での在宅ワークを選ぶ人も増えています。
治験とは、”用して、効果や安全性、治療法(適正な投与量や投与方法)などを確認する目的で行われる「臨床試験」のこと”。
病院や薬局で処方される薬や、ドラッグストアなどで販売されている薬は、厚生労働省の承認を受けています。
承認を受けるための治験は新薬の開発において重要な役割を果たすため、需要が高まっています。
在宅ワークとしては、治験のデータ管理やモニタリング、被験者の健康管理などがあります(自宅でパソコンやスマートフォンを使って、治験の事務作業やデータ入力などの仕事をする働き方)。
医療に関する知識やデータ入力のスキル、治験に関する専門知識も求められますので、看護師などの医療資格保有者が多く活躍できる場所です。
コールセンターや相談業務は、在宅ワークでも対応可能です。
これらの仕事は、電話やオンライン通信を通じて患者や利用者とのコミュニケーションをとります。具体的には、医療コールセンター、製薬会社、保険会社、医療機器メーカーなどの業務があります。
医療知識が必要な分野のコールセンターや相談業務は、看護師の知識や経験を活かせる仕事でもあります。
例えば、電話やオンラインZOOMでの健康相談業務。
看護師には経験値に基づくコミュニケーション能力があるので、十分在宅でもスキルを活かせるでしょう。
相談内容は、主に健康や病気に関する質問など。「薬の飲み合わせ」の相談などは慎重に答える必要があります。
キャリアアップにもつながるでしょう。
在宅カウンセラーは、患者や家族からの悩みを聞いて解決に導く仕事です。
看護師の資格を活かして、患者の健康状態・心理状態をサポートする役割を担っています。
コールセンターや相談業務と似たような業務内容ではありますが、在宅カウンセラーは、より専門的な知識やスキルが求められる業務です。
例えば、キャリアカウンセラーとスクールカウンセラーでは、相談内容が全然違いますよね。
相談者は、専門的なアドバイスを求めているので、看護師の資格を活かした、より専門的な知識やスキルが求められるわけです。
未経験から始めたいという方にもピッタリの副業・在宅カウンセラーの記事も合わせてご覧ください。
近年、医療系IT・ベンチャー企業での在宅ワークも急速に増えてきています。
例えば、患者の健康情報や治療結果のデータを分析して、治療法などの改善をサポートしていたりします。
医療ITの需要は、コロナによって急速に広がりました。
また、少子高齢化、医療費の増大なども、原因として挙げられるでしょう。
医療現場でITを活用した業務を増やす取り組みは、医療の質や効率を上げるのに有効です。
またIT技術の進歩により、医療情報の電子化が進んでいます。
医療従事者は自宅でも医療情報を閲覧や編集ができるようになりました。
これらによって、在宅ワークの環境が整ってきました。
医療系IT・ベンチャー企業でも、在宅ワークで看護師の専門知識や経験は重宝されます。
看護師ブロガーとして、情報発信をするライターとしての働き方もあります。
初心者の方でブログを始めたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
看護師の方が在宅ワークを探す際には、求人情報の内容をしっかり確認することが重要です。
信頼性のある求人情報を見分けるためには、以下のポイントに注意しましょう。
信頼性のある求人情報は、看護師の専門サイトや公的機関などに掲載されます。
これらのサイトでは、求人情報の掲載に一定の審査基準があるため、信頼性が高いと言えます。
求人内容が具体的な業務内容・条件などを明確に記載されているか確認しましょう。
これらの情報が不明瞭な場合や、あいまいな表現が多い場合は、リサーチしましょう。
掲載期間が長く、更新がされていない場合は、求人情報が古くなっている可能性があります。信頼性のある求人情報は、定期的に更新されていることが多いです。
信頼性のある求人情報は、他の看護師からの評判も良いことが多いです。おすすめはX(旧Twitter)や専門のコミュニティサイト・SNSなどで、求人情報についての口コミを調べることです。Xの口コミは、リアルタイムで投稿できるので、最新の情報を知ることができますよ。
これらのポイントを押さえながら、自分に合った在宅ワーク求人を見つけましょう。
在宅ワークに適した求人情報を探す際は、看護師専門の転職サイトに登録するのも検討したいところ。
看護師専門の転職サイトには、在宅ワークの求人も多く掲載されており、キャリアアドバイザーのサポートも受けられるので、いくつか登録しておくのがおすすめ。
キャリアアドバイザーは、希望する条件にあった求人を紹介してくれたり、自分ではしにくい給料の交渉などのサポートも行ってくれます。
キャリアアドバイザーとの相性が悪いと、信頼関係が築けていないぶん相談しにくくなったり、必要な情報を得られなくなり、聞きたくないアドバイスをされる可能性があります。
複数の転職サイトに登録し、自分の希望や条件をしっかりと伝え、相性の良し悪しを判断するようにしましょう。
また、看護師専門の転職サイト以外にも在宅ワークに特化した求人情報を提供しているウェブサイトは有効です。
ここで、おすすめの求人サイトを3つ紹介します。
求人サイト | 特徴 |
看護roo!【カンゴルー!】 | ・看護師専門の転職サイト。求人数は6万件以上と国内最大級を誇る ・在宅ワークの求人も多数掲載されている ・キャリアアドバイザーのサポートが手厚く、利用者満足度が96.3%と高い |
マイナビ看護師 | ・国内最大級の看護師専門の転職サイト ・在宅ワークの求人数が1000件以上と豊富で製薬会社・治験関連企業のさまざまな求人を取り扱っている ・キャリアアドバイザーが看護師の転職事情に精通しており、最適な求人を紹介してくれる |
indeed【インディード】 | ・日本最大級の求人検索サイト ・看護師の在宅ワーク求人も多数掲載 ・「看護師在宅ワーク」や「看護師完全在宅勤務」で検索すると、さまざまな在宅ワークの求人情報を見つけることができる |
適切な求人情報を見つけることで、充実した在宅ワーク生活を送ることができるでしょう。
ここからは、在宅ワークをしている看護師さんの口コミを集めてみました。
【看護師って過酷】
— はな🌼娘と息子と経営者のママ (@hanahana5526) October 21, 2023
看護師って仕事好きなんだけど、精神的にきつかったり、夜勤もあって18時間拘束されて、給料もみ合わない😢
それも含めて考えた時に50、60代になっても続けられるのか?現実的なのか?
これ考えた時にやっぱりきついなって思って、副業始めた!
今は行動してよかったし楽しい!
看護師キャリアで一般的なのは5つ!
— こみな|SNS起業ナース (@komina_kango) October 16, 2023
・現場の看護師として経験を積む
・看護師長などマネジメント側になる
・看護学校の先生や教授など、育成や研究者側になる
・海外で勉強し、国際看護師になる
・専門看護師や認定看護師、NPなど専門性を高める
しっくりこなかった私は看護師は副業でと思った(笑)
夜勤があるとない職場は、ストレス度合いが全く違う。明けは老けた気分になる。けど、本業以外で月5万円稼げば、夜勤しなくいい環境になる。将来そんな働き方ができると生きやすい。
— おそら派遣看護師 (@kenyakuosora23) October 20, 2023
夜勤を続ける、卒業するのも自分次第。
今から副業を始めても全く遅くない。
看護師時代の僕は、お金が無かった。給料は25万円で、関東で1人暮らし。奨学金。ストレスで散財していた事もあったので全くカツカツ。そんな状況を打破したくて僕は副業を始めた!現状を変えるのならば今動き出そう!
— つばさ💉元看護師フリーランス (@tubasa_kigyou28) October 17, 2023
冷静になって考えてみてほしい。31歳のただの看護師が2年間副業に挑戦。気づいたら副業収入を得れるようになり、看護師相談も100件以上受けるようになった。本業越えも視野に入り、2年間で見たこともない景色を見れるようになった。嘘みたいだけど実例がここにある。副業は挑戦する価値がありすぎる。
— れん@看護師に自由な働き方を (@ren_marketing) October 18, 2023
在宅ワークをしている看護師さんは、意外と多くいらっしゃいます。
医療業界だと、民間でも未だに副業を禁止している企業が多いのが現状です。
副業をしても問題ないか、自分が所属している医療機関の就業規則をきちんと確認しておきましょう。
”テレナーシングは、在宅ケアを必要とする人々の居宅から離れた場所で、看護職がICTを活用して看護を提供するもので、遠隔医療の一部といえます。”引用元:一般社団法人 日本在宅ケア学会「テレナーシングガイドライン」
利用者側にもインターネットの環境が整っている必要があることや、高齢者がパソコンを操作する必要があるため、すべての人たちが利用できるわけではありません。
ただ、AI医療の発展に伴い、医師不足の地域において、テレナーシングを提供できるメリットが多大にあるため、新たな看護の方法として期待されています。
看護師が、看護師資格を活用して在宅ワークできる仕事は、多岐に渡ります。
とはいえ、看護師の在宅ワークはまだ一般的に知られていません。今後は、過疎化された地域の医療、高齢化社会により移動の困難さ、感染症対策で、遠隔での医療アドバイスやオンライン診療は増えていくことが予想されています。
看護師として培ったスキルや経験を活かして、在宅ワークの新しい仕事にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
古中美由紀