約2年半ぶりに訪日旅行が再開され、インバウンド業が活気を取り戻してきましたね。人気の観光地はコロナ禍前のように、外国人観光客で溢れています。
そんな中、もしあなたがインバウンド関連の副業に興味を持っているなら、今がチャンス。この記事では、おすすめの副業3選と仕事を始めるために知ってほしい心得をお伝えします。
私は東京の観光地で、外国人観光客向けに接客をしています。インバウンドの復活で、止まっていた2年半がまるで信じられないくらい毎日大忙しです。
もし英語を使った仕事や、インバウンド関連の副業を探しているなら、今が絶好のチャンスだと思いますよ。
インバウンドの副業をするならコレ!2023年おすすめの仕事3選を紹介
外国人観光客の増加と共に、インバウンドのビジネスは大盛り上がりです。実際2023年7月19日のJNTO(日本政府観光局)の発表によると、2023年6月訪日外客数推計値は207万3,300人と、コロナ前2019年の同月比72.0%にまで達しました。
この影響もあって、人気の観光スポットでは新しい飲食店や宿泊施設が増え続けています。一方で人員不足に悩まされている会社も。
だからこそ、インバウンドの副業を始めたいなら今がおすすめ!1日2〜3時間程度でOKといった内容の仕事もあるので、興味があるなら挑戦しませんか。
私は外国語観光客向けに仕事をしており、訪日旅行が再開してからは、ずっと忙しく働いています。まさに需要が増えすぎて、手が回らない状態です。人気の観光スポットは、日本人よりも海外の人が多く、時に日本語が聞こえず「ここは海外なの?」と思うくらいです。
今注目のインバウンド関連の副業は、
以上3つです。順番に、仕事内容やメリット、デメリットを紹介していきます。
外国人観光客の旅行のお手伝いをしたいなら、観光ガイドがおすすめです。
2018年1月4日施行の改正通訳案内士法の施行により、外国人を有料で案内する場合でも、通訳案内士の資格が不要に。おかげで、誰でも資格なしで観光ガイドとして働けるようになりました。
外国人観光客向けに観光地を案内します。文化や歴史、生活習慣など、その土地ならではの魅力を伝える仕事です。副業であれば、半日または1日で完結するツアーの担当になれるでしょう。
また時には案内だけでなく、ホテルのチェックイン、移動手段の手配、レストランの予約や通訳、などを頼まれることもあります。
ここからは観光ガイドのメリットをお伝えします。
ガイド向けの求人サイトも増え、初心者でも気軽に仕事を始められるようになりました。単価も自分で設定できることが多く、インバウンドの影響で高単価で依頼される場合も。
また最近では「日常英会話レベル」「TOIEC700点程度」でOK、の求人も見受けられ、以前よりも求められる英語力も高くありません。
この仕事は、海外のお客様に日本で楽しんでいただくことが目的なので、外国語を使った仕事がしたい人、おもてなしをしたい人には、やりがいのあるお仕事です。
続いてデメリットを紹介します。
観光ガイドは、その土地の魅力を伝える仕事。日頃から地元ならではのお店や人気スポットの変化に敏感になる必要があります。そのため仕事時間以外でも、勉強することが求められるでしょう。
また海外のお客様によっては日本の文化に馴染みがなく、悪気なくマナー違反をする人も。ガイドは相手の文化も理解したうえで、事前説明をするなどの配慮も重要になってきます。
さらに、観光業にはオフシーズンもあるため安定して稼ぐのは難しいと言われています。基本お客様のご希望に合わせて動くので、仕事の時間も不規則になりがちです。
最近では、アレルギー持ちの人やビーガン(お肉や乳製品などの動物性製品を購入したり、食べたりしない人)の人も増えています。
そういったお客様のために事前にお店へ出向き、リサーチするガイドも増えています。特に個人でガイドサービスを提供する場合、当日の業務以外にも、自分の時間を使う可能性があることを理解しておきましょう。
インバウンドの影響を受け、人気になっている副業が民泊です。始めるには初期費用がかかりますが、軌道に乗れば毎月の収入に繋がります。
もしいきなり始めることに抵抗があるなら、運営以外の選択肢も。施設の予約管理や清掃といった、民泊の業務の一部を担うことから取り組んでみるのもいいですね。
民泊ビジネスは住宅の全部または一部を活用して、旅行者などに有償で、宿泊サービスを提供することです。最近ではホテルや旅館だけでなく、個人宅に宿泊したいというニーズもあり、注目されているビジネスです。
ここからは民泊を副業にした際のメリットをお伝えします。
使っていない家があれば、出費が少なく民泊を始められます。また最近では空き家が増えていることもあり、場所によっては安く家を購入し、民泊をスタートできることも。
もし運営に不安があるなら、代行会社に委託するのもおすすめです。売り上げの一部を報酬として支払うので、赤字になるリスクが低く、自分の時間を割かずに収入が得られるでしょう。
そして訪日外国人の増加、観光地でのリモートワーク人気により、民泊運営は将来性のあるビジネスとして注目されています。
私の近所でも、民泊を始めた人がいます。もともとご両親が住んでいた家を改装して、民泊用にしたそうです。空き家のまま放置するのも心配だったそうで、かえって副収入を得られたと話していました。
続いてデメリットを紹介します。
民泊を始めるには「物件」「消防設備」「家具家電」「清掃設備」「行政への届出」と、50〜100万程度、初期費用がかかります。それだけではなく、設備の維持費もかかるため、スタートする資金をしっかり確保しておくことが必要です。
またガイド同様に、観光はシーズンによって売り上げが変動します。オフシーズンの時は観光客も減り、収入があまり見込めないこともあるでしょう。
そしてもう一つ注意したい点が、近隣住民とのトラブルです。騒音やゴミの無断放棄など、宿泊者が知らない間に他の住民に迷惑をかけるリスクがあります。
ご近所さんとの問題は大きな課題だと思います。実際私の家の近くで運営している民泊では、夜中に戻ってくる旅行客もいて、引き戸の音が近所に響き渡っていることも。
また夜中に音楽をかけて大声で話している声が聞こえることもあり、場合によっては騒音トラブルに繋がりかねません。
外貨両替の機械を設置してオーナーになる方法もあります。お客様が外貨を日本円に両替するときに発生する手数料を収入にできます。
必要な資格はなく、英語力も求められないため、初期投資さえできれば参入しやすい副業です。
基本、外貨両替機を設置すれば完了です。ここでは収入にいたるまでの流れを解説します。
1.両替機を購入、設置
自分で設置場所を探せますが、フランチャイズなら管理業者にお任せもできます。
2.必要に応じて日本円を補充
遠隔確認もできるので、直接出向く必要はありません。
3.両替した外貨の回収、銀行へ
目安として月に1-2回程度でOK。
4.その日のレートで日本円に換金される
5.両替手数料が引かれた分が収入になる
このように、外貨両替ビジネスは機械を設置したら、あとは月に1-2回程度の作業で完結できます。
ここからは外貨両替ビジネスのメリットをお伝えします。
両替機は0.25〜1坪程の小スペースさえあれば設置できるのが魅力。しかも特別な知識がなくても、外国語が話せなくても大丈夫です。
そして一度設置してしまえば、故障などのメンテナンス費以外、施工費や人件費が特別発生することはありません。
大事なのは外国人観光客が多く、かつ現金が必要とされるエリアを事前に調べ、ニーズを確実に理解することです。
続いてデメリットを紹介します。
外貨両替機の初期費用は、機械購入代500万円・デポジット500万円程度です。実質の負担額は約500万円で、一度軌道に乗ればその後の出費は少ないとはいえ、他の副業と比べても最初にかかる費用は大きく、躊躇する人もいるでしょう。
また既に主要なエリアには機械が設置されており、ニッチな市場での奪い合いになる可能性があります。
さらに昨今では、日本でもキャッシュレス化が進み、将来的に現金を使用する機会が減る可能性が。当面の間は現金が必要となるであろうエリアを見極め、取り扱う外貨も考えなければいけません。
最後にインバウンドの副業を始めるときの心得をお伝えします。
インバウンドとはいえ、外貨両替や一部の民泊ビジネスのように、英語が必須ではない副業もあります。
でも、もし海外の人と直接コミュニケーションを取る仕事をしたいと考えているなら、最低でも日常会話レベルの英語力は求められるでしょう。
しかしこれはあくまで目安。日常会話ができるという基準は非常にあいまいです。
実際TOIECテストの点数が低くても、会話力は高い人もいれば、点数が高くても、会話が苦手な人もいます。
結局のところ一番大切なのは、おもてなしの心と日々の努力。語学力が高くなくても、喜んでいただきたいという気持ちで日々サービス提供に磨きをかければ、お客様に必ず伝わるものです。
実際、日本には食べ物や歴史、建造物、演劇などさまざまな文化があります。全部ではなくいずれかの分野において詳しく、ガイドが行える知識と英語力があれば、充分お客様満足度に繋がりますよ。
普段英語を話す機会に恵まれていますが、毎日が勉強だと感じます。日本語には日本独特の言い回しも多くあり、直訳が難しいことも。どんな言い方がお客様に伝わるのか、日々調べる必要があります。
英語の悩みは尽きないもの。最低限英語でコミュニケーションが取れるかなと思ったら、そこからは実践で学ぶのが1番だと思います!
インバウンドの仕事は幅広いです。
など事前に調べ、対象のお客様のニーズに合ったサービスを提供しましょう。
あるホテルでは、訪日タイ人にターゲットを絞りインバウンドに力を入れて、成功した事例もあります。ニーズを徹底的に調べ、タイ人の要望を叶えるイベントをして大成功。
流しそうめんやマグロ解体ショー、たこ焼き、餅つき、盆踊りなどのイベントを行い、4年で訪日タイ観光客を1200人以上に増やせたそうです。
これはあくまで企業の一例ですが、個人であっても考え方は共通。あなたが対象としたいお客様の要望は何か、事前にリサーチして理想のサービスを提供したいですね。
時々「インバウンドの仕事=英語が必須」という考えの人がいます。でも観光地は英語以外にも多くの言語を話す人で溢れているんです。
これから先もっと英語圏以外の人にもサービスを提供するかもしれません。自分のやろうとしている仕事が誰向けなのか、ニーズを調べることを忘れずにいてくださいね。
インバウンド関連の副業おすすめ3選をお伝えしました。外国人観光客向けのビジネスですが、英語力に不安があってもできるお仕事はあります。
もし気になっている副業があるなら、踏み出すなら今です。インバウンド復活のタイミングにぜひ、訪日外国人向けの仕事を始めてみませんか。
この記事を書いた人
高橋奈々恵