2017年「働き方改革実行計画」(働き方改革実現会議決定)の中で「希望者は原則として副業・兼業を行うことができる社会にする」と目標が掲げられています。
そして2018年には「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(厚生労働省)が策定されました。
しかし2018年での副業の実態は、企業の85.8%が「副業・兼業を許可する予定はない」としています。一方で労働者側としては、正社員の35.5%が副業を希望していると言う調査結果が出てます。
副業を認めないという会社の考えは時代遅れになりつつあるのです。
そんな中、禁止されると隠れて行いたくなるのが人間です。労働者の12.3%が副業を経験しており、少しずつ増えてきています。正社員の9人に一人は、会社にバレずに副業をしていることになります。 (リクルートワークス研究所)
どうすれば会社にバレずに副業をすることができるのでしょうか。
ここからは、
など、副業をする上で必要なポイントについて説明していきます。副業を始める際の参考にしてください。
会社に副業がバレない方法|住民税でバレる?確定申告のHowTo
働き方改革が叫ばれている昨今、厚生労働省は副業や兼業を推進していますが、いまだに認めていない会社が多いのが現状です。理由としては、
などさまざまな理由があります。
会社が認めてくれないなら黙って副業してしまおうとする人や、副業しても黙っていればバレないと思っている人もいるかと思います。
結論として、副業がバレない方法は原則ありません。これは副業の種類がどうとか、収入額で決まるものではありません。では、副業はなぜバレてしまうのでしょうか。
副業が会社にバレてしまう理由は色々とありますが、大きく分けて3つの理由があります。
ここからは、この3つの理由について、もう少し詳しく説明していきます。
住民税の金額は、各企業が前の歳の給与支払い報告書をその年の1月末までに自治体に提出することで決まります。自治体は、その給与額に合わせた住民税の金額を会社に報告して、それをもとに会社は給与から天引きしています。
地方税法第 41 条、第 321 条の 4 及び第 328 条の 5 第 1 項の規定により、 所得税の源泉徴収義務がある事業主は、区市町村から特別徴収義務者に指定されます。給料日の間隔が一月を超える、又は給与から住民税額が引ききれないなどの特別な理由がない限り、普通徴収(※)は認められません。 ※普通徴収 主として事業所得がある方などが区市町村から送付される納税通知によって納める方法。
参考:(東京都主税局)
勤務先が複数ある場合、自治体は給与が最も多い会社に合算した給与額分の住民税の報告をするので、住民税のズレによって会社に副業がバレるケースが多いです。
1〜12月の1年間で、ダブルワークで年間20万円以上稼いだ場合、確定申告が必要になります。年20万円以下であれば確定申告は必要ありませんが、住民税は申告して副業分をプラスした税金を払わないといけません。
日払いや給与手渡しの会社でも、内職のバイトでも申告されるので同じように住民税の変化でバレてしまいます。
つまり、どんな形の副業でも収入が上がれば住民税が上がって、本業の会社に副業がバレる仕組みが出来上がっているのです。
意外と多いもので、副業をしているところを会社の同僚に見られてしまいバレるケースがあります。
といった例もあります。誰がどこで見ているかわかりませんよ。
副業が上手くいっていると、ついつい誰かに話したくなるもの。しかし同僚や上司から「本業が疎かになっているのは?」と思われては、今後の仕事がやりにくくなります。
初めに「会社にバレない方法は原則ない」としましたが、できる限りバレにくくする方法はあります。
副業の確定申告をする際に、住民税の徴収方法を「自分で納付」に選択し、天引きされている特別徴収を、普通徴収にして自分で支払うという方法です。
インターネットを使って副業を行おうとしている場合、その投稿からあなただと特定されてしまうことがあります。バレずに副業がしたいときは、
など工夫する必要があります。
自分が副業をしていることをうっかり同僚に話してしまったことがきっかけで、上司の耳に入り副業がバレたというケースが意外と多く聞かれます。
そもそもバレたくないのであれば、自分から話すのは止めましょう。
副業には色々なものがありますが、会社にバレにくい副業としては、在宅でできて個人が特定されないものがおすすめです。
お小遣い稼ぎくらいのつもりで副業をする人もいますが、どうせなら軌道に乗ったら本業にしたいと思う人もいるでしょう。そんな方におすすめの会社にバレにくい副業3選をご紹介します。
お金に余裕があれば、投資や資産運用といった副業も可能です。
代表的なものには、株式投資、FX、仮想通貨があげられます。しかし、投資に関しては必ずしも利益をあげることができるわけではありません。
当然リスクもあることを理解して、しっかり知識をつけてから始めましょう。
フリマアプリなどでハンドメイドの商品を売るのもおすすめです。
ハンドメイド品の販売は、趣味の範囲と判断されれば副業とみなさない会社もあります。バレたくない人には比較的始めやすい副業と言えます。
インターネットに詳しい人や文章を書くことが好きな人には、ブログで稼ぐ副業がおすすめです。ブログで稼ぐには通常アフィリエイトという仕組みを使います。
ブログの中で商品やサービスを紹介して、記事を読んだ人が商品を購入したり資料請求することで広告主から報酬が入ってくる仕組みがアフィリエイトです。稼げるようになるまでに時間がかかりますが、軌道に乗れば大きな収入になります。本業よりも稼げるから独立します!となるかも。
起業を考えている人は挑戦してみる価値は十分にあります。
会社にバレにくい副業のポイントを説明してきましたが、会社に黙って副業をするには、それなりにリスクがあります。バレずに副業する上で押さえておくべきポイントを説明していきます。
副業でアルバイトをする場合、もしくはアルバイト以外の副業であっても所得が1年で20万円を超えたときは必ず確定申告をしましょう。
確定申告をしないと『脱税』になります。これは会社にバレるより大変です。税務調査が入ると本業での信用もガタ落ちです。
確定申告は初めてという方もいるかと思います。確定申告の方法は国税庁のサイトを参照してください。 (詳しくはこちらの国税庁のHP)
そもそも日本国憲法において副業は禁止されていないので、副業が会社にバレても刑事罰が課せられることはありません。
しかし、会社によっては就業規則違反として、始末書を書くことになったり、懲戒処分となる可能性もあります。こうしたリスクはあらかじめ理解しておき、必要なら事前に上司に説明しておいた方が確実です。
副業の中でも、本業と同じような業種で副業をするのは特に注意する必要があります。副業を容認している会社でも、競合関係になるような内容の副業は禁止対象となっていることがほとんど。副業を探すときは、本業の会社にマイナスの影響を与えないかにも注意して選びましょう。
また本業で得た情報を使って副業で利益を出した場合、損害賠償責任を問われることもあります。副業を選ぶときは、なるべく本業と無関係なものを選んだ方が無難です。
基本的に副業が会社にバレるのは、住民税の変化、SNSでバレる、自分で話してしまってバレる、の3つです。これらの点に注意すれば、副業はバレにくいと考えていいでしょう。
副業自体は悪いことではありません。政府の働き方改革で、副業・兼業を推進するような世の中の流れも加速しています。
会社が副業を禁止しているのは、本業に支障をきたすことを防ぐためでもあります。一番良いのは、会社に副業を認めてもらうことです。
本業に支障が出ないように、副業ができているのであれば会社も副業に対して理解を示してくれるかもしれません。そうでなければ、副業を認めている会社に転職するということも選択肢の一つです。
この記事を書いた人
畠山 かおり